北ア・滝谷第4尾根~奥穂~西穂
期間:1998.4.28夜~5.3 Gramps
8年前、ぽっぽ会メンバーNak岡君、牧師の3人で登ったが、
今回は2人で前穂まで完遂することを目標にトライしてみた。
出かける朝のニュースで河童橋から穂高を映していたが、雪の量は6月の中ごろの状態とか。
この2月に転勤になり、今回は東京からの出発となる。
滝谷出合いへの入り口新穂高温泉には東京からは松本=バス=-平湯=バス=新穂高温泉と不便である。
それでも安房トンネルが開通し便利になったとか。
日程は大阪より半日余分にかかる。
4月29日(水)
松本駅で7時まで仮眠。
駅の喫茶室にてコーヒーを、山行前に優雅?にコーヒーを飲みながらの朝食は初めてである。
これまでは松本駅着、即タクシーにて上高地入りが常套であった。
安房トンネルは新しく長い、なが~いトンネルであった。
平湯から乗り換えて新穂高に向かう車内は空いていた。
ベルギーから来たという若いカップルが日本語で「オハヨウ」と挨拶してきたので「おはよう」と答えたら、
日本語が通じたのか嬉しそうにしていた。
彼らは今日東京に帰り成田より帰国とのこと。残りのお金がギリギリとかで新穂のロープウェーに乗れるかどうか気にかけてたが、Babさんの「2~3千円ですよ」の一声で乗ることに決めたようだ。
我われの今日の日程は滝谷出合いまでだから、のんびりとハイキング気分で歩けた。
それでも出合いまではやはりしんどかった。気合が入っていないせいだろう。
出合いから望む滝谷はドームを頭に雄大そのものである。
最初の雄滝からは水が流れ落ちているのが分かる。早速空身で偵察に出かける。
案の定、滝には雪が全く付いておらず、直登は不可能のようだ。
前回は亀裂が入っており、高巻きをするか迷ったが直登をした覚えがある。
出合いに帰ってみると5人パーティーの男たちが到着したところだ。
彼らは九州は博多、大分、宮崎からの同人グループとかで、YMCC(大阪の山岳会)顔負けの呑み助揃いである。
我われも馬刺しをひとかたまり頂いた。口の中に入れたらとろけるような美味しさであった。
明朝早く出発するため6時半に寝たが、結局9時過ぎまで彼らのために眠れず。しかし不思議と腹が立たなかった。
馬刺しの威力はすごい!
松本4:01(大阪から)4:10(東京から)7:50バス→平湯9:30、9:40バス→新穂高温泉10:10、10:30~穂高平11:25、11:45~白出小屋12:30、12:45~滝谷出合い14:30
4月30日(木) 夕方ガス
今日の行程はスノーコルまで。
前回は新穂よりスノーコルまで一日の行程であったので今回は楽々ハイキングで行けそう。
因みに前回はスノーコルまで4時間。従って4時45分に出れば9時にはスノーコルには到着できそう。
ならば今日は上手く行けばツルムのコルまで進むことができるかもしれないと考えつつ出発。
雄滝までは35分、アイゼンを付けずに雪の上を歩いて来たが、
ここからはアイゼンを装着。高巻きである。
ザイルなしでトライしてみたが意外に厳しく、安全を考えてザイルをつけて登る。
1P目:滝の左(右岸)を20m直登して3m左へトラバース。
2P目:更に左にトラバースして廻りこみ、5m直上し木でビレー。
滝の落ち口より2~3m上部。
3P目:右に下降気味にトラバース15m。がらがらでいやらしい。滝の落ち口の少し上部に到着。
この高巻きに2時間余も費やしてしまた。
この時点で今日の宿泊地は計画書どおりスノーコルに決まる。
ここからは沢をただひたすら登るのみ。
途中のナメ滝も雪が無く、ザイルを出して小さく左に巻いて乗越す。
この辺りより時々上部より落石がうなりをあげ飛んでき始める。
F沢出会辺りで初めて日陰から脱出。ここで大休止。
1時間後に出発した 九州の五人組が徐々に間隔を詰めてきている。
彼らも今日の日程はツルムのコルといっているが、この分じゃスノーコル泊まりのようだ。
彼らはまたまた賑やかな酒宴となるだろう。
今回は何日か前に歩いたと思われるトレースがわずかに残っていたので少し楽に歩けた。
それでも時々飛来する落石の道を外しながて慎重に進む。
C沢出合いから傾斜も一段ときつくなったが、前回のように雪質も堅くないためその分楽に歩けた。
やがて今日の幕営地スノーコルに到着。
雪の量も相当少ない感じである。
ツエルト設営後のんびり過ごす。
約1時間後の12時15分、件の五人衆が到着。
彼らもツエルトを2張り設営。すぐに宴会となる。
なんとまだ馬刺しを持っているのには驚いた。
彼らから何度も宮崎の岩場を訪問するようにお誘いを受ける。
ここで彼らの紹介。スラブの帝王ことK藤さん(50歳)、博多の天才クライマーことKi山さん(4?歳)はFu労山所属で奥さんはその会の会長とか。
ヨセミテ男・ヒゲのSa藤さん(35歳)。
結婚3年いまだに「電話でチュー」は皆から冷かされている真面目男のM上さん(30歳)。
ホープ25歳のH田さんは来年ネパールの7000mの岩壁を目指しており勤め先の社長を3回口説いて休暇を貰ったとか。
総じて彼らは開拓男。
宮崎の岩場の多くにルートを開いているとか。
それに地元にハウスを建てている。
冷暖房完備、冷蔵庫、洗濯機もあるそうだ。
隣に酒屋があってそこからパイプラインを引いて・・・!?
是非一度訪問してみたいものだ。
起床3:00出発4:45~雄滝5:20、7:30~スノーコル11:15
5月1日 ガス
一面ガスがかかってしまって、周囲の景色は何も見えない。
持参した気圧計は現状維持を示している。
がラジオの天気予報は下降気味とか。
それでも今日1日は何とかもちそうだ。岩場は全く雪が付いていない。
彼ら九州隊はブーツで登ると言っていたが、我われはトレをかねてアイゼンを装着して登ることにする。
1P目:Gramps:がらがらの岩場Ⅱ~Ⅲ級を30m。
2P目:NanohaBab:同じくがらがらの岩場を右上30m。セカンドの荷物が重い。
3P目:Gram:大岩を乗越してAカンテ取り付きに、取り付き手前のスラブの岩はビビリが入った。
4P目:Gram:Aカンテ。雪が付いていると面白いピッチであるが、今日はただ慎重に上へうえへと登るのみである。
5P目:Bab:続いて60~70°の壁を15m程登って傾斜の落ちたところでビレー。(ここで気圧計も下降気味を示す)
6P目:Gram:5P目をセカンドで登って、次はBカンテかと思いしや取り付きまでもう1ピッチあった。
雪が付いていたらナイフエッジになっているところである。
7P目:Gram:Bカンテ。出だしは右より登る。(ホールドが細かい)。中段よりカンテの稜角を掴んでやや左を登る。
8P目:Bab:続いて稜を15~20m登る。
9P目:Gram:Cカンテ。ここもホールドが細かい部分がありビビリが入った。15m程。
10P目:Bab:ガリー。岩が脆いので落石を起こさないように慎重に登るも2~3回落としてしまう。
ビレーヤーは少し離れていれば落石に当たらない。ガリーの2/3のところでビレー。
11P目:Gra杉:背中の荷物を交換しないでそのままピナクルまで登ってビレー。
12P目:Gram:40m位でツルム頂上付近に。
最後の乗越しはしんどかった。セカンドは重荷でこの乗っ越しを抜けるのは厳しいので流動分散(本人と荷物)を掛けて上より引きあげ方式でクリアー。
この後2~3m下ってテラスよりツルムのコルに懸垂下降。(気圧計は悪天を示し始めた)
13P目:Gram:前回アブミを使用したが、厳しいところは1箇所のみであったので今回はA0で突破する。
上部のクラックの幅が中途半端であり、最後の乗っ越しは両手マントリングでエイッ、ヤッで乗越す。
14P目:Gram:Dカンテ:前回はランニングビレーのテープの長さ不足でザイルの流れが悪くなり苦労したので、
今回はその点を留意して登る。
最上部のハング乗っ越しは今回アブミを使用。
15P目:Bab:ザイル一杯伸ばしてビレー。14時30分終了。丁度9時間の登攀であった。
30分休憩して縦走路までノーザイルで慎重に登る。
それからは休み、やすみゆっくり奥穂に向かう。
時々切れるガスの晴れ間から振り返ってみると稜線を挟んで滝谷側は沢をのぞいて全く雪が付いていない。
16時ころからガスも無くなり周囲の景色が見事に見え始め、まさに絶景である。
今登ってきた登攀に花を添えてくれている。
前方の前穂北尾根もくっきり映し出されている。
5~6のコルには我ぽっぽ会のI東、O見、Yu良、Ko寺パーティーも幕営していることだろう。
無線機を持参するのを忘れたので交信ができないのが残念だ。
この登攀で親しくして頂いた九州酒飲み助パーティーが今稜線上に出て、
一直線に酒のある涸沢に下って行こうとしている。
コールしたら応答あり。九州での再会が楽しみである。
奥穂高山荘に18時到着。
この頃より風も強くなる。幕営終了19時30分。疲れました。
小屋で特別メニュー:うどんとビールで乾杯!(うどん:800円、ビール500ml:750円、350ml:580円也)
明日から天候悪化の予報(by名古屋テレビ)。夜半より強風。
4時半余りにも風が強く撤収して小屋に移動。
起床2:30取り付き5:30~登攀終了14:30、15:00~縦走路~奥穂山荘18:00
5月2日
今日は奥穂経由西穂の予定であったが天候、特に風が強そうなので取りやめて涸沢経由で上高地に向かう。
途中涸沢に登ってくる知り合いパーティーに6~7組も出会う。
横尾でKussyy、Nak井、Nis島さんに会う。
無線を借りて飛ばしてみたらぽっぽ北尾根隊のYu由良君と交信ができた。
今日入山してくるぽっぽ会の10名と上高地で会うべく小梨平に幕営。
未明より強烈な雨、風の訪問を受ける。
雨の中早めにツエルトを回収したのが幸い。
後30分遅れていたら水の上で寝ていなければならなかった。
北尾根隊4名とKu芳夫妻はなんとゴージャスにもバンガローに泊まっていたのだ。
6時AM入山組と北尾根組とは上高地バスセンターで会えた。
激しい雨のため入山組は12時までここで待機と決定。
我われは(Bab、I東、Gramps)は12時30分のバスで帰阪。
今回は登攀&縦走のスタイルの重荷で完登できるかを課題としていたが、達成できたので満足でした。
期間:1998.4.28夜~5.3 Gramps
8年前、ぽっぽ会メンバーNak岡君、牧師の3人で登ったが、
今回は2人で前穂まで完遂することを目標にトライしてみた。
出かける朝のニュースで河童橋から穂高を映していたが、雪の量は6月の中ごろの状態とか。
この2月に転勤になり、今回は東京からの出発となる。
滝谷出合いへの入り口新穂高温泉には東京からは松本=バス=-平湯=バス=新穂高温泉と不便である。
それでも安房トンネルが開通し便利になったとか。
日程は大阪より半日余分にかかる。
4月29日(水)
松本駅で7時まで仮眠。
駅の喫茶室にてコーヒーを、山行前に優雅?にコーヒーを飲みながらの朝食は初めてである。
これまでは松本駅着、即タクシーにて上高地入りが常套であった。
安房トンネルは新しく長い、なが~いトンネルであった。
平湯から乗り換えて新穂高に向かう車内は空いていた。
ベルギーから来たという若いカップルが日本語で「オハヨウ」と挨拶してきたので「おはよう」と答えたら、
日本語が通じたのか嬉しそうにしていた。
彼らは今日東京に帰り成田より帰国とのこと。残りのお金がギリギリとかで新穂のロープウェーに乗れるかどうか気にかけてたが、Babさんの「2~3千円ですよ」の一声で乗ることに決めたようだ。
我われの今日の日程は滝谷出合いまでだから、のんびりとハイキング気分で歩けた。
それでも出合いまではやはりしんどかった。気合が入っていないせいだろう。
出合いから望む滝谷はドームを頭に雄大そのものである。
最初の雄滝からは水が流れ落ちているのが分かる。早速空身で偵察に出かける。
案の定、滝には雪が全く付いておらず、直登は不可能のようだ。
前回は亀裂が入っており、高巻きをするか迷ったが直登をした覚えがある。
出合いに帰ってみると5人パーティーの男たちが到着したところだ。
彼らは九州は博多、大分、宮崎からの同人グループとかで、YMCC(大阪の山岳会)顔負けの呑み助揃いである。
我われも馬刺しをひとかたまり頂いた。口の中に入れたらとろけるような美味しさであった。
明朝早く出発するため6時半に寝たが、結局9時過ぎまで彼らのために眠れず。しかし不思議と腹が立たなかった。
馬刺しの威力はすごい!
松本4:01(大阪から)4:10(東京から)7:50バス→平湯9:30、9:40バス→新穂高温泉10:10、10:30~穂高平11:25、11:45~白出小屋12:30、12:45~滝谷出合い14:30
4月30日(木) 夕方ガス
今日の行程はスノーコルまで。
前回は新穂よりスノーコルまで一日の行程であったので今回は楽々ハイキングで行けそう。
因みに前回はスノーコルまで4時間。従って4時45分に出れば9時にはスノーコルには到着できそう。
ならば今日は上手く行けばツルムのコルまで進むことができるかもしれないと考えつつ出発。
雄滝までは35分、アイゼンを付けずに雪の上を歩いて来たが、
ここからはアイゼンを装着。高巻きである。
ザイルなしでトライしてみたが意外に厳しく、安全を考えてザイルをつけて登る。
1P目:滝の左(右岸)を20m直登して3m左へトラバース。
2P目:更に左にトラバースして廻りこみ、5m直上し木でビレー。
滝の落ち口より2~3m上部。
3P目:右に下降気味にトラバース15m。がらがらでいやらしい。滝の落ち口の少し上部に到着。
この高巻きに2時間余も費やしてしまた。
この時点で今日の宿泊地は計画書どおりスノーコルに決まる。
ここからは沢をただひたすら登るのみ。
途中のナメ滝も雪が無く、ザイルを出して小さく左に巻いて乗越す。
この辺りより時々上部より落石がうなりをあげ飛んでき始める。
F沢出会辺りで初めて日陰から脱出。ここで大休止。
1時間後に出発した 九州の五人組が徐々に間隔を詰めてきている。
彼らも今日の日程はツルムのコルといっているが、この分じゃスノーコル泊まりのようだ。
彼らはまたまた賑やかな酒宴となるだろう。
今回は何日か前に歩いたと思われるトレースがわずかに残っていたので少し楽に歩けた。
それでも時々飛来する落石の道を外しながて慎重に進む。
C沢出合いから傾斜も一段ときつくなったが、前回のように雪質も堅くないためその分楽に歩けた。
やがて今日の幕営地スノーコルに到着。
雪の量も相当少ない感じである。
ツエルト設営後のんびり過ごす。
約1時間後の12時15分、件の五人衆が到着。
彼らもツエルトを2張り設営。すぐに宴会となる。
なんとまだ馬刺しを持っているのには驚いた。
彼らから何度も宮崎の岩場を訪問するようにお誘いを受ける。
ここで彼らの紹介。スラブの帝王ことK藤さん(50歳)、博多の天才クライマーことKi山さん(4?歳)はFu労山所属で奥さんはその会の会長とか。
ヨセミテ男・ヒゲのSa藤さん(35歳)。
結婚3年いまだに「電話でチュー」は皆から冷かされている真面目男のM上さん(30歳)。
ホープ25歳のH田さんは来年ネパールの7000mの岩壁を目指しており勤め先の社長を3回口説いて休暇を貰ったとか。
総じて彼らは開拓男。
宮崎の岩場の多くにルートを開いているとか。
それに地元にハウスを建てている。
冷暖房完備、冷蔵庫、洗濯機もあるそうだ。
隣に酒屋があってそこからパイプラインを引いて・・・!?
是非一度訪問してみたいものだ。
起床3:00出発4:45~雄滝5:20、7:30~スノーコル11:15
5月1日 ガス
一面ガスがかかってしまって、周囲の景色は何も見えない。
持参した気圧計は現状維持を示している。
がラジオの天気予報は下降気味とか。
それでも今日1日は何とかもちそうだ。岩場は全く雪が付いていない。
彼ら九州隊はブーツで登ると言っていたが、我われはトレをかねてアイゼンを装着して登ることにする。
1P目:Gramps:がらがらの岩場Ⅱ~Ⅲ級を30m。
2P目:NanohaBab:同じくがらがらの岩場を右上30m。セカンドの荷物が重い。
3P目:Gram:大岩を乗越してAカンテ取り付きに、取り付き手前のスラブの岩はビビリが入った。
4P目:Gram:Aカンテ。雪が付いていると面白いピッチであるが、今日はただ慎重に上へうえへと登るのみである。
5P目:Bab:続いて60~70°の壁を15m程登って傾斜の落ちたところでビレー。(ここで気圧計も下降気味を示す)
6P目:Gram:5P目をセカンドで登って、次はBカンテかと思いしや取り付きまでもう1ピッチあった。
雪が付いていたらナイフエッジになっているところである。
7P目:Gram:Bカンテ。出だしは右より登る。(ホールドが細かい)。中段よりカンテの稜角を掴んでやや左を登る。
8P目:Bab:続いて稜を15~20m登る。
9P目:Gram:Cカンテ。ここもホールドが細かい部分がありビビリが入った。15m程。
10P目:Bab:ガリー。岩が脆いので落石を起こさないように慎重に登るも2~3回落としてしまう。
ビレーヤーは少し離れていれば落石に当たらない。ガリーの2/3のところでビレー。
11P目:Gra杉:背中の荷物を交換しないでそのままピナクルまで登ってビレー。
12P目:Gram:40m位でツルム頂上付近に。
最後の乗越しはしんどかった。セカンドは重荷でこの乗っ越しを抜けるのは厳しいので流動分散(本人と荷物)を掛けて上より引きあげ方式でクリアー。
この後2~3m下ってテラスよりツルムのコルに懸垂下降。(気圧計は悪天を示し始めた)
13P目:Gram:前回アブミを使用したが、厳しいところは1箇所のみであったので今回はA0で突破する。
上部のクラックの幅が中途半端であり、最後の乗っ越しは両手マントリングでエイッ、ヤッで乗越す。
14P目:Gram:Dカンテ:前回はランニングビレーのテープの長さ不足でザイルの流れが悪くなり苦労したので、
今回はその点を留意して登る。
最上部のハング乗っ越しは今回アブミを使用。
15P目:Bab:ザイル一杯伸ばしてビレー。14時30分終了。丁度9時間の登攀であった。
30分休憩して縦走路までノーザイルで慎重に登る。
それからは休み、やすみゆっくり奥穂に向かう。
時々切れるガスの晴れ間から振り返ってみると稜線を挟んで滝谷側は沢をのぞいて全く雪が付いていない。
16時ころからガスも無くなり周囲の景色が見事に見え始め、まさに絶景である。
今登ってきた登攀に花を添えてくれている。
前方の前穂北尾根もくっきり映し出されている。
5~6のコルには我ぽっぽ会のI東、O見、Yu良、Ko寺パーティーも幕営していることだろう。
無線機を持参するのを忘れたので交信ができないのが残念だ。
この登攀で親しくして頂いた九州酒飲み助パーティーが今稜線上に出て、
一直線に酒のある涸沢に下って行こうとしている。
コールしたら応答あり。九州での再会が楽しみである。
奥穂高山荘に18時到着。
この頃より風も強くなる。幕営終了19時30分。疲れました。
小屋で特別メニュー:うどんとビールで乾杯!(うどん:800円、ビール500ml:750円、350ml:580円也)
明日から天候悪化の予報(by名古屋テレビ)。夜半より強風。
4時半余りにも風が強く撤収して小屋に移動。
起床2:30取り付き5:30~登攀終了14:30、15:00~縦走路~奥穂山荘18:00
5月2日
今日は奥穂経由西穂の予定であったが天候、特に風が強そうなので取りやめて涸沢経由で上高地に向かう。
途中涸沢に登ってくる知り合いパーティーに6~7組も出会う。
横尾でKussyy、Nak井、Nis島さんに会う。
無線を借りて飛ばしてみたらぽっぽ北尾根隊のYu由良君と交信ができた。
今日入山してくるぽっぽ会の10名と上高地で会うべく小梨平に幕営。
未明より強烈な雨、風の訪問を受ける。
雨の中早めにツエルトを回収したのが幸い。
後30分遅れていたら水の上で寝ていなければならなかった。
北尾根隊4名とKu芳夫妻はなんとゴージャスにもバンガローに泊まっていたのだ。
6時AM入山組と北尾根組とは上高地バスセンターで会えた。
激しい雨のため入山組は12時までここで待機と決定。
我われは(Bab、I東、Gramps)は12時30分のバスで帰阪。
今回は登攀&縦走のスタイルの重荷で完登できるかを課題としていたが、達成できたので満足でした。
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