大阪ぽっぽ会 会員・ Grampsの山行

岩登り、縦走を中心に春夏秋冬楽しんでいます。

唐沢岳幕岩 広島ルート 

期間:2000.07.28~07.31.
参加者:Nanohabab、Gramps

NanohaBabさんが家庭の事情で8月より山に行けなくなるとの事で
急遽7月終わりにどこかに行こうとなった。

そこで昨年11月初めの連休で敗退した幕岩の広島ルートに再挑戦する事に決定した。

あの時は何日か前に降った雨で
取付き手前の微妙な岩が凍っており苦労した。

そして2ピッチ目は流れ落ちる水で行けたものではなく、
諦めて落ち葉の積もった丸山東壁迄のハイキングに変更。

今回も<梅雨明け10日>が3日ほど過ぎ1日前に雨が降ったようだ。
今日は天気も良い。

しかし取付き迄の道の木々は濡れていて衣服はびしょびしょになってしまった。

果たして取付き前のつるつる岩はぬれていた。
ジョッギングシューズでは滑って登れずクレッターシューズに履き替える。

フィックスロープを必死に掴んでどうにか取付き点に到着できた。

タッチの差で神奈川ARI(アドベンチャーロック&アイス)山岳会の若者たちより先着できた。
本日の幕岩はこの2パーティーのみ。

静かである。10時30分登攀開始。

1P目トップGramps:
荷物を背負っての庇ハングは厳しい。
3つ目のピンまで行って諦めて降りる。

空荷で再トライ。
1ビバーク覚悟の為荷物が余計に重い。

ARIのパーティーに隣の京都ルートを薦めたが、
大凹角ルートに変更された様だ。

この1ピッチ目は今回で3回目のトライである。
回を重ねる(歳を重ねる?)毎にだんだんしんどくなっていく気がした。

庇を抜けてから右へのトラバースはピンが遠く度胸がいる。

Babさん荷物を背負ってよう登ってきた。
ビレーしている間水が滴り落ちてきてびしょびしょになる。

北向きのこの壁は登る前1週間は天気が続かないと、
凹状部は乾かないようだ。

2ピッチ目T-Gramps:
再びあぶみでやや左上する。
あぶみを掛けた足先がどうも岩にしっくり合わず、いらいらしながら登る。

その後のフリーに移る手前が嫌らしく厳しい。
途中一ヶ所ピンが遠くフォローのBabさん苦戦。

その後はピンが殆どないフリーが続き、
ザイルが40メートル程伸びた辺りから陽光の世界へ。

気分もぐっと爽快になる。次のピッチは乾いている。ラッキー。

3ピッチ目T-NanohaBab:
ピンの乏しい乾いたスラブを登っていく。
どこまで登ってもビレー点がない。

凹角に突入。2ピッチ目でセカンドを確保しながら見たこの凹角の上部:めがねハングの鼻部は
水が流れ落ちていたが今は水量も減ったのか水の垂れは見えなくなっている。

しかし凹角のところに行ってみると、そこはびしょびしょに濡れていた。
Babさん大奮闘でリードしてくれている。

40メートル伸ばした適当なところでビレー。
なんと、そこはスタンスもなく足が相当痛かった。

4ピッチ目T-Bab:
びしょびしょに濡れためがねハングの鼻部を人工で越して、
30メートルでビレー。

5ピッチ目T-Gramps:
3級位のところ。左へより過ぎたようだ。
休憩するのに適当なテラスがあったので大休止。

6ピッチ目 T-Gramps:
20メートルほど右下に降りてビレー。

7ピッチ目 T-Gramps:
フェース登り。3メートル程登ってブッシュにランニングビレー。
ここからは細かいフェース。

ランニングビレーーが一つもとれない。
5級位かなあ、50メートル一杯で上部に1箇所ピンが有っただけ。

アドレナリンが出るわ、でるわ。
ここで気を抜いたら完全にあの世行き間違い無し。

このルートは1度でいい。2度とトライする気にはなれない

自分でも信じられないくらい程気力が集中している。
ビレイヤーのBabさんもさぞかし緊張していたことでしょう。

20~30メートルランナウト。ビレー点の大テラスに着いた時はさすがにホットした。
セカンドのBabさん重荷で登ってくれて有り難う。 18:00

なんと、7時間半も掛かってしまった。
やはり濡れていると時間が掛かるのでしょうか?それとも実力か?

大テラスの少し上を整地してビバーク地とする。
食事中にブトに襲われ慌ててツエルトをかぶり就寝。

7月30日: 4時起床 5時30分出発。

8ピッチ目T-Bab:
大テラスでビレー。やや左上。

10メートル程上がったクラックにフレンズ1本、
それからはピンも打てずランナウト30メートル、

やっとハーケンの打てるリスがあり、ランニングビレーを取る。

その後又ランナウト。
50メートル伸ばした辺りでリングボルトが一つ。

ロープも一杯になってしまった。
トップに自己ビレーを取ってもらって5メートル登り再ビレー。

ここより左へトラバース後左上してハーケンにビレーをとり再度5M直上後立ち木でビレー。
このピッチも濡れ気味で気分は良くない。

兎に角ランニングビレーが取れないので確保する方も心臓に良くない。

9ピッチ目T-Gramps:
7~8m直上して松ノ木バンド左端下部でビレー。

10ピッチ目T-Gramps:
このピッチ5級となっているが
脆くてヒヤヒヤする以外はそんなに難しくなかった。

今までの濡れたピッチの方が余程難しく感じた。
約40m伸ばしたところでビレー。

ランニングビレーの取り方がまずかったのでロープがすごく重くなってしまった。

11ピッチ目T-Gramps:
前傾の壁をあぶみの掛け替で20m。そこから3m上がったところであぶみビレー。

前半でランナーを使いすぎたため、後半はランナー3本で2つ残して1ケ回収の方法で登る。

この地点上部からの水しぶきが絶え間なく飛んできてずぶぬれ状態。
ビレー点に着いて、確保器、アンカーテープのないのに気づく。

半マストでBabさんを、荷物をユマールで確保して登ってもらう。
それにしても濡れたピッチの多いこと。

12ピッチ目T-Bab:
続いてBabさんがあぶみでリード。
一ケ所、Babさんの身長では非常に遠く難しいところが有り、

リストバンドに乗ってトライするも、
濡れているためにバランスを取るのに苦労していた。

その後フリーに移行して右上するところが濡れており苦戦を強いられた。
一度は諦めて降りると言ったものの再トライ。

右の方にちょっとした草付がありそこにピックを打って
そっと右上気味にトラバース移動する。

この後2mのかぶった壁を右上しながら乗っ越し右にいやらしいトラバースをした後
1.5mの草付を乗越してテラスでビレー。
この草付もいやらしかった。

13ピッチ目T-Gramps:
6mのA2乗越しを腕力で登ったが、
Babさんの越し方を見ていたらそっとあぶみに乗り込んで楽に乗越してきた。

ロープが大きく曲がってしまうので2m進んでビレー。

14ピッチ目T-Gramps:
どこをどう登ったらいいのかさっぱり分からず適当に登る。

最初は六甲・ロックガーデンの荒地山のサンデーモーニング岩の傾斜を緩くしたような岩をノーピンで3m。

それを右に越えてルンゼ状のところを、
ブッシュをつかみながらどんどん登る。

40mで終了点に。ホットする。12:30分終了。

もう水が一口しか残っていない。
口の中はネバネバ。いくら軽量化とはいえ一人二日で1リットルは少なかった。

到着したその地はいっぱいの草花。静寂。
まさにパラダイスだ。

完登したという感激がどっと胸に、
そして涼しい風が汗した頬に。喉の渇きを癒してくれた。

ここは本当にクライマーだけのパラダイスだ。
さあ下山だ。懸垂下降を5~6回したか。

大町の宿(岩室のテントサイト)に着いたら、
地元信大OB、現役の2人パーティーがいた。

彼らも明日広島ルートを登るとのこと。
情報提供をして帰路に就く。久し振りに達成感に浸った山行であった。                     
                                

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