大阪ぽっぽ会 会員・ Grampsの山行

岩登り、縦走を中心に春夏秋冬楽しんでいます。

北ア・冬の前穂高屏風岩~北尾根 

期間:1990.12.28夜~91.1.6朝 
     
12月28日,29日:

女王様ことAhちゃんに見送られ大阪駅を「ちくま・くろよん」にて21:43分に出発。
天候は時々小雪がちらつく程度で荒れてはいない。

横尾に着いた頃には汗びっしょりになる。
冬季小屋には府岳連の顔見知りの人が何人かいる。

彼らは車でやって来、明日を考えて岩小舎まで行くとか。
我われはここで泊まることにする。

A木K一(OWCC)パーティーが2時間ほど遅れて小屋に到着。

6人分のスペースを取っていたのでそこで夕食の用意を始める
(我われパーティーは既に食べ終わっていた)。
この山行の出だしでガスコンロの不調が心配。

大阪21:43→松本4:05→坂巻温泉6:30~大正池8:15~上高地バスセンタ9:05→明神池10:00徳沢分岐11:00~新村橋11:45

12月30日:晴れ
餅入りラーメンで朝食を取り、
星空の下、A木以下6名(2パーティー)で出発。
トレースもバッチリ付いており1時間45分でT尾根取付に到着。

だがここからが地獄の始まり。
我われより先に、5パーティーが先行している。

我われは6番目、A木パーティーは8番目となる。
凍りつくような寒さの中2時間強待って、T尾根の取り付きに開始(A木パーティーは9時に取り付く)。

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4尾根1ピッチ目。下は順番待ちのパーティー

いろいろトラブルもあり、T4に到着したのは11時となる。
なんとそこでは前日出発した岳僚のY岡・O田パーティーとY崎パーティーがやっと屏風岩に登り始めている。

雲稜は取りやめ、空いている蒼稜を登ることにする。
3PフィックスしてT4に戻りビバーグ。

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蒼稜取り付きにて

起床1:00、出発3:00~渡渉3:40~T4尾根取付4:45~T4尾根1P7:00~2P9:00~3P10:04~4P10:30~T411:00~3Pフィックス

12月31日:晴れ 
今日も天気は良さそう。
だが我われの登るところは1日中、日は当たらないだろう。

大テラス(2P)までユマーリング、
さらに大テラスから1ピッチ、ユマーリングをして時間を稼ぐ。

当所考えていた登る方法を変更して、I原君が空身で終始トップになり、
O見、Grampsは荷揚げに専念することでスタート。

ブッシュ帯までユマーリング。ホンマにしんどかった。(ルートはルンゼに向かうようだ)。
テラスからは疲れた身体にむちを打って最低コルまで進む。

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蒼稜

起床3:00出発5:30~大テラス7:00、7:30~4P8:30~5P10:10~ブッシュ11:00~テラス14:15、14:50~屏風の頭15:40~最低コル16:50

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蒼稜

1月1日:雪
起きたら雪。
今日は停滞と決め込んでいたら、Ys岡・Ok田パーティーが9時に現れる。

2人ともペーパーを無くしてしまったとかで、こちらも少ないペーパーを工面して差し上げる。
9:10の天気図を取って、我われも11:00に行けるところまで進むことにして出発。

8峰で岳連の連中5~6名に会う。
7峰手前でOk田・Ys岡パーティーは幕営している。

日程の関係で明日引き返すとのこと。
われわれは7峰を越え6峰手前でビバーグと決定。

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ツエルト設営中

起床5時出発11:00~8峰12:05、12:20~7峰12:50~6峰手前13:30

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ツェルトの中で

1月2日:雪
6峰は岩稜とブッシュ。5峰は岩稜。5・6のコルには2パーティーいた。
4峰は最初からザイルを出して登る(4P)。

3・4のコルで今日は前日のパーティーの残した雪洞を借りてビバーグ。

I原君のコンロが不調になり発火せず。コンロはやはり2つは必携。持って来ていて良かった。

起床3:00出発6:30~5峰9:00~3・4のコル12:00


1月3日:午前中快晴、昼ころより風雪、夕方から吹雪

今日は私の誕生日である。
高層天気図では寒気が下りてきているため停滞を覚悟。

7時時点、東の空から日が登りはじめ、快晴である。
まるで私の47歳の誕生日を祝ってくれているかのように!
I原君が周りの景色を写真に撮りまくっている。

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3・4のコルにて

8時、名古屋の放送局CBC放送が今日一日寒気の南下はないと言っている。
ということで、隣の青学、慶応OBパーティーに声をかけて出発することにする。

残念ながら3峰の登攀は5分差で、先行5人パーティーに先を越される。

長いこと待ってやっと登り始めることができた。
順番待ちしているときにMCのKb下君パーティーが到着する。

1P目、3P目Gramps、2P目I原がリード。

2峰、本峰はノーザイルで登る。
本峰も雪洞を拝借。夕方より風雪いよいよ強くなる。

明日は奥穂までの風雪の中、見通しがきかない広い尾根は進めないだろう。
明日からの朝食は3人でラーメン一つに節約してビバーグ態勢に入る。

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Ⅰ峰(前穂高岳山頂)の雪洞にて

起床5:00出発9:30~前穂山頂11:30

1月4日:風雪
700mb(hp)高層天気図ではマイナス30℃のどでかい寒気が来ている。
朝食は3人でラーメン1杯に節約。

隣の青学・慶応OB2人パーティーの雪洞と我雪洞が中で繋がり開通する。
情報交換をする。彼らの言うにはこの北尾根は学生時代からなんべんも、なんべんも登っており知り尽くしているとのこと。

彼らと話し合い、このまま停滞するよりもこの北尾根を下山することに決定。

風雪の中、安全のため全てアンザイレンして下りることにする。
どの顔も伸びた無精ひげと睫毛は白く凍り、サンタクロースになっている。

2峰、3峰と順調に下る。
4峰辺りまでは視界5~6mでも尾根が瘠せているので下りれたが、

5峰の下りは尾根がやや広くなり方向定めができず非常に厳しい。

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泡のような雪のラッセル(踏み固められない。進めない)

更にさらさら雪のため、下りでも泡の中に突っ込んだ状態で、
時々腰までのラッセルを強いられ、なかなか進めない。

と言うより全然進めない。こんな雪は初めての経験である。
若い慶応・青学OB両氏のお蔭で5・6のコルまで到着できた。

今日は5・6のコルでビバーグ。夜間、風はすごいが、雪はさほどでもないようだ。

起床4:00出発7:30~5・6のコル15:30

1月5日:風雪
6峰の登り膝までのラッセル。
泡状新雪のためなかなか進めない。下りは懸垂数回。

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懸垂

7峰は2番手以下フィックスで登る。下り懸垂3回。

8峰まで来てホッとする。
ここでほんの少し晴れ間が顔を出したが、すぐに風雪と変わる。

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八峰にて休憩(つかの間の晴れ間)

大休止後、慶応尾根を下り徳沢に。
徳沢から坂巻温泉までの5時間はほとほと疲れました。

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疲れた足取り?
松本に戻って風呂に入り、例のくるくるすしで一杯やって今回の山行も終わりました。

この後1月10日まで北アルプスは風雪が続きました。
1月3日から10日までの一週間の荒れ模様で、

あの時、停滞せずに、即撤退したのは結果として正しかったようだ。
いずれにしても判断は非常に難しいです。

起床4:00出発7:25~8峰11:20~徳沢14:20、14:30~明神15:35~上高地16:50~坂巻温泉19:15、19:30→松本20:30

屏風岩を同時に登った他パーティーの動向:
1) A木パーティー(OWCC)はT4で屏風を登らずに撤退。
2) 岳連の全てのパーティーは8峰から撤退。
3)慶応尾根を登って、北尾根に来たMCのKb下君Pは3・4のコルで撤退。

反省事項:
1) 食糧は十二分にあったか?
2) 燃料は十二分にあったか?
3) 天候判断はどうであったか?
4) 撤退時のための登ったルートの覚えは確実であったか?
5) 手袋の数量は(一人4対)?
6) 歩行技術(下降)は万全であったか?(この項今になると意味不明)
7) スコップの大きさは?(小さすぎたか)
8) ラッセル技術は確かか?(あのような雪はなかなか経験できないので練習の方法がない?)

今回の使用ガス量と水の量:
1)EPIガス:64g/日・人⇒EPI大缶は一人7日間の目安。
2)前夜+朝+行動水→3人で6.1リットル⇒2リットル/人

同行者:I原君、O見君

以上



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