大阪ぽっぽ会 会員・ Grampsの山行

岩登り、縦走を中心に春夏秋冬楽しんでいます。

南ア甲斐駒岳赤石沢奥壁~北岳バットレス継続

      大阪ぽっぽ会
期間:1989.08.09夜~08.16  
参加者:Is原、Gramps(甲斐駒)  
 
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駒津峰から見た甲斐駒ヶ岳  
        
8合目ベースへ:

8月9日・10日:
お盆休み少し前のせいかそんなに混んでいない。
逆に伊那北駅からはシーズン前とあってバスもなくタクシーの利用となる。

戸台口からは運転手件ガイドの村営バスで北沢峠へ。
北沢峠で着替え等をデポしてから朝食を取り8:00に出発する。

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戸台口にてバス待ち

30分ほどで仙水小屋に。ここで各自水を4リットル補給して仙水峠に。

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魔利支天をバックに仙水峠にて・Is原君(31歳)

ここからの摩利子天はそんなに迫力を感じないがいざ登るとなればと考えつつ。いつかまた来てみよう。

10分ほど休憩して駒津峰に向かう。夜行の睡眠不足の身体にはこの登りはきつい。がゆっくりゆっくり登っていたらいつの間にか到着していた。

駒津峰で大休止。下ってくる人で水の余っている方に貰い水。
甲斐駒がきれいに見える。ここからはアップダウンを繰り返しての登り。

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駒津峰にて(45歳)

I原君足の調子が悪くなる。太股がつるようだ。Is原君には悪いがこのペースダウンは私にとっても大助かり。

摩利子天のコルから第1バンドへの下り。ある程度下ったところでIs原君「2200mまで下ってしまった」と。
下りすぎか?今夜はAフランケ取り付きはおろか8合目までも行けないのでは?心配になる。とにかくバンドらしいところをトラバースして登ってみる。

と人の声が聞こえてきた。「ここはどこですか?8合目ですか?」と変な質問をする。「8合目ですよ」の返事に一安心。

甲斐駒ケ岳赤石沢奥壁Aフランケへ
8合目にテント設営後念のために隣のテントの住人にAフランケの取り付きへの道を聞いてみるが実際行ってみると分かりにくい。

案の定、最初の曲がり角が分からずに30~40分うろうろする。
その後はそんなに苦労もなく取り付きまで降りれた。

「毒蜘蛛ルート」下のテラスでビバーク。
夕食、食パン2枚、朝食、一切れは食べ盛りの我われにとっては辛い。

それに虫が多いのには閉口した。虫ペールが必用だ。

8月11日:
昨夕張ったフィックスを辿って取り付きへ。5:00登攀開始。
壁に日が当たらないので涼しい登攀ができる。

Aフランケ赤蜘蛛ルート:

1PGramps:20㍍:テラスまでアブミの掛けかえ。

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Aフランケ1ピッチ目をフォローするIs原君

2PIs原:40㍍:凹角をレイバックで登る。
レイバックのみで登ると息切れしてしまい途中で休憩が必要になる。Is原君すごい!(オールフリー)。

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2ピッチ目をリードするIs原

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2ピッチ目フォローのGramps

3PGramps:20㍍:引き続きジェードルの登攀。
A1でハング下に。

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3ピッチ目のGramps

4PIs原:20㍍:ハングを左から乗越してビレ-。

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4ピッチ目のIs原

5PGramps:20㍍:Ⅳ級程度の階段状を右上し砂のあるテラスへ。(ここはビバークに最適な広いテラスである)

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5ピッチ目

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5ピッチ目のGramps

6PIs原:30㍍:白稜会ルートと同じこのピッチどのように登ったのか記憶がない。

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6ピッチ目

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6ピッチ目のフォロー

7PGramps:35㍍:上部大ジェードル。
1ピン目は手製のアルミハーケン、残置シュリンゲと精神的に良くない。
だがすっきりしたピッチである。アブミビレー。

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7ピッチ目のリード

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7ピッチ目のフォロー

8P
Is原:25㍍:3㍍直上してから右にトラバース2m。
右のカンテに廻り込むところのハーケンが遠い。

まわりこんで1本ある木に登って、そしてカンテを5m登ってビレー。

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8ピッチ目をリードするIs原(真ん中に微かに見える)

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8ピッチ目のフォロー

9P
Gramps:40㍍:ここからは緩傾斜。ザイル一杯伸ばしてビレー。

10PIs原:40㍍:潅木帯を40メートル一杯伸ばす。

そのあとザイルを解いて20~30㍍で頭の岩小舎にでる。
その岩小舎の上で大休止後Bフランケ赤蜘蛛ルート取り付きに道を下る。

Bフランケ岩壁群の取り付き地点に来てIs原君忘れ物に気づく。
先ほどの休憩地点にザイルを置き忘れたのである。

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Bフランケ取り付きにて

取りに帰って往復1.5~2時間かかる。
となると14時からじゃ登れない。これでAフランケ、Bフランケ、奥壁の1000m継続登攀はなくなった。

諦めることにしてのんびり過ごす。BCへの登り返しは心なしかしんどい。
いや、肉体的にも疲れているのだろう。夜は焼肉を腹いっぱい食べて寝る。

夜中寒かった。(Bフランケは12年後の2001年に新人のO橋嬢と登る)

8月12日:
起床2:00出発4:30取り付き5:00。

奥壁:左ルンゼルート:
今日はなんとしても一番に取り付かないと落石が恐い。

1PIs原:濡れ濡れのところよりフェースを右上。
右のカンテに出るのにも思い切りが必要。

それからかぶり気味の壁をやや左上してレッジでビレー。

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1ピッチ目フォローのGramps

2PGramps:そのまま2㍍直上後左にスラブをトラバース。
ピンが見つからず細かいホールドを頼りに2m移動してルンゼへ。

水が流れておりびしょびしょになる。つるつるしているようで非常にいやらしい。
第2バンドは広い砂地である。まわりを岩ひばりが群れをつくって飛んでいる。

3PIs原:どこから取り付くのか分からず右往左往して、結局適当なところより登る。

結果それがルートのようだ。右上トラバースしてピナクルへ。この取り付きのハング少しパワーがいりそうだ。

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3ピッチ目フォロー

4PGramps:フェースを直上して右斜上バンドを登り大きく左にトラバースしてビレー。

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4ピッチ目をビレーするGramps

5PIs原:そのまま2m左にトラバースして流水溝へ。
一ヶ所ピンが遠くIs原君大苦戦。バンドらしきところでビレー。

6PGramps:バンドを少し右に移動して直上。
クラックをずり上がりで登っていく。
ピンが殆どなくフレンズを嵌めても直ぐ崩れてしまう。

脆い!嵌めたフレンズが外れ大冷や汗。
ザイル一杯伸ばしてもバンドに届かずIs原君の自己ビレー解除してもらい伸ばしてやっと届く。

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6ピッチ目をリードするGramps

7PIs原:5mのフェースを登りルンゼを右へ、しかしピンがない。

左方上にピンがあるのでそちらに登るも方向がおかしいのでクライムダウンして、右のルンゼを登る。チョックストーンの上の大石でビレー。

8PGramps:ここからⅡ~Ⅲ級のぼろぼろのところを40m登る。
この先にチョックストーン。どう見てもⅣ+からⅤ級の登りである。

Ⅱ~Ⅲ級とはとても考えられない。右にバンドがある。相談の結果右のバンドに行ってみることにする。

9PIs原:バンドの行き止まりを左折して直上。
ぼろぼろもいいところ。20~30cm大の石と小石の落石。

後で下にいたパーティーから「落石の雨だ」と聞かされる。申し訳ないことをした。
とにかく上部に1本木があるのでそこまで登って懸垂下降することにする。

落石を起こしながらやっと元のところに戻る。1時間のロスタイム。
再びチョックスーンの下まで行って強引に登ってみる。

その奥はオーバーハングしていたが右にバンド状の道がある。

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右の方にルート偵察に行くIs原。ここでロープの擦れで落石を起こす

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9ピッチ目のフォロー

10PGramps:落石をおこさないように右上して草付きに。40m伸ばしてビレー。

11PIs原:そのまま草付きを40一杯伸ばしてビレー。

14:00ザイルを解く。中央稜の頭に迷いながら1時間、15時到着。

ここに登攀具をデポしてBCへ下りテントを撤収してデポ地に戻る。
ここから甲斐駒岳山頂を経由して北沢峠に21時到着。本当に疲れました。

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帰りの駒ケ岳山頂にて

8/9,10:大阪21:30→塩尻3:46(taxi)辰野4:20,4:58→伊那北5:24(taxi)戸台口5:55、6:25(バス)北沢峠7:30、8:00~仙水小屋8:30、8:40~駒津峰10:40、11:00~第1バンド~8合目BC14:30、15:00~Aフランケ取り付16:50就寝18:30

8 /11:
起床3:00Aフランケ赤蜘蛛ルート取り付5:00~終了11:00~Bフランケ取り付12:00~BC14:00就寝18:00

8/12:起床2:00出発4:30~奥壁左ルンゼルート取り付5:00~終了14:00~
中央稜頭15:00~8合目BC15:40、16:25~北沢峠21:00
 

8月13日:白根御池小屋へ

今朝は久し振りにゆっくりできた。
朝食の明太子雑炊用の米がなくなってしまったので小屋に貰いに行く。

快く分けてくれた。7時半ころ北沢峠から「甲斐駒~鋸・ぽっぽ縦走組」に会えると期待していたが全然現れない。
8時過ぎになってやっと現れた。バス停で朝食を取っていたとか。情報を提供して分かれる。

北沢峠9:45発のバスで広河原の小屋に。
Hg口君が一人で待っていてくれた。他のメンバーは15分ほど前に出発したとか。

御池小屋には初めてのコース・尾根道の急登コースで行く。
Hg口君が気を遣ってくれているのか、何度も休憩を入れてくれた。

2時間30分で到着。先行部隊が丁度テント設営するところある。
14:30分偵察隊がデポを兼ねて出発。Is原・Grampsは疲れているのではと気を遣ってくれテントキーパーとなる。

今夜のメニューは味噌煮。20:30明日の晴れを祈って就寝。

北岳参加者:Hg口、Mr崎、牧師、あ~ちゃん、Ki村、Is堂、Is原、Gramps

8月14日:

バットレス下部・上部フランケ・奥壁右

Mr崎さんを先頭に8人ヘッドランプをつけて出発。
雪渓はアイゼンをつけているため気を遣わずに登れる。

取り付きに既に3~4パーティー到着している。
われわれの取り付き部も2~3パーティーいたが皆4尾根に向かったため下部フランケへは我われがトップになれた。
パートナーHg口君。

1PHg口:

2PGramps:
5尾根2pとコンテ1pで下部フランケ取り付きに到着。

下部フランケ:

1PHg口:スラブⅥ級とかでセカンドのためフリーでトライしたかったが後続パーティーが待っていたためA0で登る。

2PGramps:ジェードル。体が右の壁のほうに振られ肩で調整しながら登る。

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右が牧師、左はGramps

3PHg口:ジェードルのチョックストーンの登りは快適。

4PGramps:草付きをトラバース。

5PHg口:ハング下まで2~3級を40メートル伸ばす。

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6PGramps:ハングをフリーでトライしていると下からHg口君から「フリーにこだわらないで」と声がかかる。

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7ピッチ目:待機

7P
Hg口:クラックをマッチ箱の下まで。

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8PGramps:カンテを植木テラスまで。

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8ピッチ目の出だし(ビレーはHg口、前を登るは牧師)

9P
Hg口:チムニー登り。

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チムニーを登ってビレーするHg口

10PGramps:2級を20㍍登って終了。

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マッチ箱のコル

稜線までの歩きのしんどかったこと。山頂で20分昼寝してベースへ。

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北岳山頂で(左から牧師、Hg口、Gramps、Is原)

この当時32歳の牧師は今2009年時点の彼の息子・17歳によく似ていますね。

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テントに帰っての寛ぎ(牧師が持参のウオッカはきつかったですね)

8月15日:5尾根→4尾根→中央稜(今日のパートナーはMr崎さん)

5尾根取り付き5:30分。ピラミッドフェースに取り付いているパーティーも中央稜に行くとか。
落石の多い中央稜に一番で取り付くために急ぐ。

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4尾根のMr崎(46歳)とIs原

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4尾根を登るMr崎さん

5尾根2ピッチを経て、横断バンドをトラバースして4尾根の枯れ木テラスに。ここを懸垂2pでガリーに出て、そこから20m詰めて中央稜取り付きへ。

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マッチ箱のIs原君

中央稜登攀: 

1PMr崎:トラバースが核心といわれているがトラバースまでのほうが外傾しており体が振られそうで苦しかった。

ガスが掛かってきて異様な雰囲気を醸しでしている。

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1ピッチ目を登るMr崎さん

2PGramps:階段状を第2ハング下まで。

3PMr崎:ハングを越して右を直上。上部ホールドが分からずに慌てる。

4PGramps:どんどん直上して行き中央バンド下でビレー。

5PMr崎:40m伸ばしてビレー。

6PGramps:ハイマツ帯の上まで入ってビレー。
このピッチザイルに石が触れ落石を激しく起こす。

10~15分で頂上直下に出られる素晴らしいコースであった。山頂に全員揃って下山。

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前列左からMr崎、Is堂、あ~ちゃん、Gramps、Ki村
後列左からHg口、Is原、牧師?


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8月16日:下山:
広河原で風呂に入って帰阪。


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広河原にて

8/13:起床6:00北沢峠出発9:45(バス)広河原10:10、10:30~
白峰御池小屋13:00(バットレス偵察14:30~17:50)


8/14:起床2:30出発4:20~下部フランケ取り付6:20~
上部フランケ終了12:10~BC15:00就寝20:00

8/15:起床1:40出発3:15~5尾根取り付5:30~中央稜取り付10:45~
終了13:15~山頂14:00、14:20~BC16:00就寝20:30

8/16:起床2:40出発5:05~広河原6:30、7:10(taxi)甲府8:40、10:56→
三島→京都16:00 


おまけ:この山行の3日後はもう堡塁に出勤してました。

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Mr崎さん46歳です。

この年度はよく山に行きました。
1)3月八ヶ岳(中山尾根、小同心クラック)
2)5月穂高周辺
3)8月甲斐駒、北岳
4)9月丸山東壁
5)10月錫杖岳
6)11月奥鐘西壁
7)12月大同心
8)1月唐沢岳幕岩
9)2月唐沢岳幕岩
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